家族の飲食店を相続したら。営業許可の「地位承継届」を忘れずに
- コラム

個人で飲食店を営んでいた家族が亡くなり、お店を引き継ぐことになった。相続財産や銀行の手続に気を取られがちですが、飲食店の営業許可についても確認が必要です。
家族だから何もしなくてよいわけではありません。まず営業許可証の名義を確認し、店舗を管轄する保健所へ早めに相談しましょう。
最初に、許可証の名義を確かめる
食品衛生法には、許可を受けた営業者の相続があったときの地位承継について定めがあります。個人名義で許可を受けていた店と、法人名義の店では、代表者が亡くなった際の整理が異なります。
店の通称や家族内での呼び方ではなく、許可証に記載された営業者を確認してください。法人名義なら、個人営業者の相続と同じ届出でよいと決めず、必要な変更手続を保健所に確認します。
相続時に分けて確認すること
| 確認すること | 整理のポイント |
|---|---|
| 営業許可の名義 | 個人か法人か、許可証で確認 |
| 営業の承継者 | 相続人の範囲と、承継者選定の合意 |
| 保健所への届出 | 管轄窓口の様式・添付書類を確認し速やかに対応 |
誰が営業を引き継ぐかを整理する
相続人が複数いる場合、全員の同意により営業を承継する相続人を選定したときは、その人が許可営業者の地位を承継する仕組みです。「店を手伝っていたから自分が当然に手続できる」と考えず、相続人の範囲と合意の状況を整理しましょう。
営業許可の承継と、建物・預貯金などの遺産の分け方は同じ手続ではありません。合意に争いがあるときは、行政への届出だけで解決しようとせず、弁護士等への相談も必要です。
戸籍や同意書などを確認して準備
沖縄県中部保健所の案内では、相続の添付書類として、戸籍謄本、改製原戸籍に関する資料、営業許可証原本、地位承継届出書、相続同意証明書が示されています。必要な戸籍の範囲などは家族関係や個別事情によって確認が必要です。
別の保健所の管内であれば、その窓口の様式や案内を確認します。まず手元の許可証と家族関係の資料をそろえ、追加で集めるものを整理すると進めやすくなります。
相続の全手続が終わるまで待たない
沖縄県の資料では、相続などで地位を承継した場合に速やかな届出を求めています。不動産や銀行の手続がすべて完了するまで、保健所への相談も待ってよいという意味ではありません。
いつ亡くなったか、現在誰が営業しているか、今後も同じ施設で続けるかを伝え、必要な対応を確認しましょう。営業時間や設備、食品衛生責任者などにも変更がある場合は、併せて説明すると確認漏れを防げます。
準備の順番を、ひと目で
- 1許可証を確認営業者の名義と管轄保健所を確認。
- 2承継者を整理相続関係と合意状況をまとめる。
- 3早めに窓口へ戸籍等の必要資料と地位承継届を確認。
相談前に、計画を一緒に整理しましょう
ご家族の飲食店を引き継ぐ方は、営業許可証と現在の営業状況をご用意ください。保健所への手続や必要書類の整理をお手伝いします。
相続の争い、登記、税務については、内容に応じて各専門家への相談をご案内します。
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