法人化したら今の許可はそのまま使える?古物商・飲食店・建設業で違う手続き
- コラム

「会社を作ったら、許可証の名前を変えれば営業を続けられるはず」。個人事業から法人へ切り替えるとき、この思い込みには注意が必要です。
代表者や店舗が同じでも、個人と法人は別の営業主体です。今回は古物商、飲食店、建設業を例に、会社設立の準備と一緒に確認したい手続きを比較します。
1.同じ人・同じ店でも、許可の扱いは業種別
法人化の計画では、まず現在の許可証を並べ、名義人、対象業種、営業所、有効期限を一覧にします。一つの事業でも、飲食店営業や酒類販売など、複数の制度が関係することがあります。
以下は代表的な3業種の入口の比較です。実際の申請方法は、事業を移す範囲や日程、施設・人員の変更などによって変わります。
会社設立日と法人名義で営業を始める日を同じにしたい場合は、その日程が手続き上可能かを先に確認してください。
法人化したときの許可、3つの違い
| 業種 | 主な確認事項 |
|---|---|
| 古物商 | 法人として新たな許可を取得する |
| 飲食店など食品営業 | 事業譲渡による地位承継の対象となるか確認 |
| 建設業 | 事前認可による承継の可否と日程を確認 |
2.古物商は、法人として新たな許可が必要
個人で取得した古物商許可を、法人の営業にそのまま使うことはできません。千葉県警のFAQでも、個人から法人経営に切り替える場合は、法人として新たに許可を取得する必要があると明示されています。
これは屋号変更や、同じ法人の商号変更とは違う場面です。法人の必要書類を準備し、主たる営業所を管轄する警察署と営業開始までの段取りを確認しましょう。
申請しただけで法人名義の古物営業を開始できるわけではありません。
3.飲食店は事業譲渡による承継を確認
食品営業には、事業譲渡によって営業者の地位を承継する仕組みがあります。那覇市の案内では、法人成りについても個人事業主と法人との譲渡を証する書類等が示されています。
ただし、会社を作るだけで自動的に承継が完了するわけではありません。営業の譲渡内容や施設変更の有無などを保健所に説明し、承継届で扱えるか、新規許可が必要かを確認します。
譲渡日、許可証、契約書等の資料を整理し、単なる名義変更だと考えて手続きを飛ばさないようにしましょう。
4.建設業は、事前認可と切替日程が大切
建設業では、事業譲渡などについてあらかじめ認可を受けることにより、建設業者としての地位を承継できる制度があります。承継する事業の範囲や許可要件の確認が必要で、後から届出をすれば必ず解決する仕組みではありません。
法人化を予定したら、許可行政庁に事前相談をし、認可の利用可否と新規許可を含む選択肢を確認しましょう。進行中の契約や取引先への説明も合わせて整理すると、名義だけ先に変わる食い違いを防ぎやすくなります。
会社の登記は司法書士、税務は税理士など、それぞれの専門分野と連携して日程を組みます。
準備の順番を、ひと目で
- 1許可を洗い出す名義・業種・営業所・期限を一覧にする
- 2窓口に事前相談する新規申請か承継か、必要な条件と時期を確認
- 3法人への切替日を決める許可・契約・登記等の予定を合わせる
相談前に、計画を一緒に整理しましょう
法人化のご相談では、今お持ちの許可証と、切り替えたい時期をお知らせください。許認可の手続きから逆算し、事業の継続に必要な準備を整理します。
登記や税務が関わる部分は、各専門家に確認する事項を明確にして進めましょう。
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