任意後見、契約したらすぐ始まる?元気なうちに知りたい支援開始までの流れ
- コラム

将来、ひとりで契約やお金の管理をすることが難しくなったら、誰に頼もう。そんな不安に備える選択肢の一つが任意後見です。
ただ、契約書を作った瞬間から、相手が何でも代わりにできる制度ではありません。準備の段階と、実際に支援が始まる段階を分けて理解することが大切です。
1.元気なうちに、頼む人と内容を決める
任意後見は、十分な判断能力があるうちに、将来支援を受ける人と任せる事務を決めておく制度です。契約は公正証書で結びます。
財産管理や生活に関わる契約など、どのような場面で支援が必要になりそうかを具体的に考えましょう。「全部よろしく」ではなく、今の暮らしで大切にしていることを書き出すと、相手と話し合いやすくなります。
任意後見の3つの段階
| 段階 | 行うこと |
|---|---|
| 元気なうち | 頼む人と事務を決め、公正証書で契約 |
| 判断能力が不十分になった後 | 家庭裁判所へ監督人選任を申立て |
| 監督人の選任後 | 契約の範囲で任意後見の事務を開始 |
2.契約した日と、効力が生じる日は違う
本人の判断能力が不十分になった後、家庭裁判所に任意後見監督人の選任を申し立て、その選任により契約の効力が生じます。契約を結んだだけの段階では、受任者が任意後見契約の代理権を使って事務を始めることはできません。
すでに日常の支払いなどの支援が必要な場合は、その希望も分けて相談しましょう。今の困りごとと将来の備えを一つにまとめて考えないことがポイントです。
3.支援する人だけでなく、監督する人もいる
任意後見監督人は、任意後見人が契約に沿って適切に仕事をしているかを監督します。任意後見人と監督人は同じ役割ではありません。
また、契約時の費用だけでなく、制度開始後の報酬等も確認しておきたい事項です。監督人の報酬は、請求があった場合に家庭裁判所が定め、本人の財産から支払われます。
継続して利用することを想定し、家計と支援内容の両方を整理しましょう。
4.相談前に、暮らしの希望を一枚にまとめる
住み続けたい場所、頼りたい人、毎月の支払い、管理が必要な財産などをメモしてみてください。通帳の暗証番号などをメモに書いて広く共有する必要はありません。
大切なのは、どこに何があり、何を手伝ってほしいかが分かることです。候補となる方の年齢、住む場所、連絡の取りやすさも話し合い、判断能力の低下に気付いたときの相談先まで考えておくと、準備が具体的になります。
準備の順番を、ひと目で
- 1今と将来の希望を整理生活・財産・頼りたい人を書き出す。
- 2契約内容と費用を確認公正証書の準備と支援範囲を相談。
- 3開始の手続きを共有監督人選任が必要なことを関係者で確認。
相談前に、計画を一緒に整理しましょう
将来の暮らしや財産管理について、希望の整理や契約書類の準備をご相談いただけます。家庭裁判所に提出する書類の作成や申立ての代理については、司法書士・弁護士など対応できる専門家へ確認します。
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