自宅のお菓子をInstagramで売っていい?焼き菓子販売を始める前の5つの確認
- コラム

「作ったクッキーを褒められた」「Instagramから注文を受けてみたい」。好きなお菓子づくりを仕事にするとき、最初に確かめたいのは、販売ページの作り方よりも製造場所と営業の条件です。
小さく始める場合も、販売方法だけで許可の要否は決まりません。焼き菓子の製造販売を想定して、準備の順番を整理します。
1.お菓子の資格と、営業許可は別のもの
営業としてクッキーやケーキなどを製造する場合は、原則として菓子製造業の許可を検討します。製菓衛生師など個人の資格を持っていることと、製造施設について営業許可を受けることは別です。
「知人だけに売る」「SNSのDMで注文を受ける」という事情だけで、自由に製造販売できるとは判断できません。商品と製造工程、販売方法をまとめ、管轄の保健所へ確認しましょう。
2.普段使う家庭のキッチンを、そのまま使える?
沖縄県の施設基準では、住居などと同じ建物内にある営業施設は、それらと区画することが求められます。自宅での開業そのものが一律に禁止されているわけではありませんが、家庭用キッチンの空き時間を使うだけで基準を満たせるとは限りません。
手洗い設備、保管場所、洗浄設備、包装の場所なども確認事項です。オーブンの購入やリフォーム契約の前に、図面を持って保健所に相談すると、工事のやり直しを減らせます。
3.許可付きレンタルキッチンなら、誰でも販売できる?
自宅の改修費を抑える選択肢として、シェアキッチンやレンタル工房があります。ただし、「許可あり」という広告だけで自分の営業まで確認できたことにはなりません。
誰が営業者なのか、どの許可で何を製造できるのか、自分が作って自分の名義で販売する場合の扱いを、施設運営者と保健所に確認してください。原材料や完成品の保管、利用時間外の管理、清掃の分担も、契約前に書面で整理しておきたい点です。
4.かわいい包装だけでなく、食品表示を準備
袋や箱に入れた加工食品を販売する場合は、名称、原材料、アレルゲン、期限、保存方法、事業者に関する情報など、商品と販売形態に応じた表示を確認します。栄養成分表示についても、免除の適用を含めて確認が必要です。
アレルギー表示の対象や経過措置は変わるため、古いラベル見本の使い回しは避けましょう。賞味期限も「他店がこの日数だから」ではなく、科学的・合理的な根拠に基づいて設定します。
参考:消費者庁:食品表示の資料
5.開業前に、1枚の計画メモを作る
まず「何を作るか」「どこで作るか」「誰の名義で売るか」「どう包装・保管・配送するか」「どこで注文を受けるか」を1枚にまとめましょう。食品衛生責任者の設置などの要件も、申請準備と一緒に確認します。
相談の順番は、事業の整理→保健所への事前相談→設備・契約の確定→必要な申請・検査→営業開始、という流れが基本です。商品の写真を撮る前に、安心して販売を続けられる土台を整えることが、お店の信用にもつながります。
参考資料
2026年9月19日時点の公表資料をもとに作成しています。必要な手続きや扱いは個別の条件により異なります。