法務局に預けた遺言、家族にはどう伝わる?2種類の通知と受取人の準備
- コラム

遺言書を安全に保管しても、亡くなった後に家族が存在を知らなければ、次の手続につながりません。自筆証書遺言書保管制度には、保管の事実を知らせる通知があります。
ただし、預ければ死亡と同時に全員へ内容が送られる、という仕組みではありません。通知の種類と受け取る人を、保管の準備と一緒に考えておきましょう。
指定した人へ知らせる通知
指定者通知は、遺言者が希望し、あらかじめ指定した人へ保管の事実を知らせるものです。対象者は3名まで指定でき、保管官が戸籍担当部局との連携等によって死亡を確認した場合に実施されます。
外国籍の方などは、保管事実証明書や情報証明書を交付した場合に限って通知される扱いがあります。死亡したら必ず直ちに通知が届くと考えず、ご自身に適用される仕組みを確認してください。
通知のきっかけを比較
| 種類 | 主なきっかけ・対象 |
|---|---|
| 指定者通知 | 本人が希望し指定した人へ。保管官による死亡確認等が条件 |
| 関係遺言書保管通知 | 死亡後に関係相続人等が閲覧等をした際、他の関係相続人等へ |
| どちらも共通 | 保管の事実を知らせる通知。遺言本文の取得は別手続 |
関係者の手続をきっかけに届く通知
関係遺言書保管通知は、遺言者が亡くなった後、関係相続人等が遺言書を閲覧したり、遺言書情報証明書の交付を受けたりしたときに、その他の関係相続人等へ送られます。こちらは通知のためだけの特別な申込みは不要です。
一方、誰も閲覧等をしなければ、この通知は行われません。指定者通知との違いを理解しておくと、家族にも説明しやすくなります。
通知先に指定すれば、誰でも内容を見られる?
通知には保管所の名称や保管番号など、次の手続に必要な情報が記載されます。遺言本文がそのまま送られてくるものではありません。
また、指定者通知を受け取った人でも、相続人、遺言書に記載された受遺者や遺言執行者等に当たらなければ、閲覧や情報証明書の請求はできません。連絡を受ける人と、制度上の請求ができる人を分けて考えておきましょう。
通知先の住所も更新しておく
受取人を決める際は、氏名や住所を正確に確認することが大切です。保管後に通知対象者などの住所が変わった場合は、所定の変更届出を行います。
すでに1名を指定している方も、変更届出によって対象者を追加できます。誰に知らせたいかを本人の意思に沿って整理し、保管証などの手掛かりを共有する方法も一緒に考えておくと、家族の準備につながります。
準備の順番を、ひと目で
- 1知らせる相手を考える通知対象者と、閲覧等を請求できる関係者を整理。
- 2正確な連絡先を確認氏名・住所と、必要な指定・変更手続を確認。
- 3受領後の流れも共有通知を手掛かりに、閲覧等の手続へ進む。
相談前に、計画を一緒に整理しましょう
遺言書の保管や家族への伝え方を検討している方は、誰に保管の事実を知らせたいかをお聞かせください。ご本人の希望に沿って、必要な手続や情報の整理をお手伝いします。
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